Blog, 出発前_雑記
ディズニーの闇
ディズニー大好きです。
いつかclub33に行くのが夢です。
ディズニーの数ある名作映画の一つ、
「オズ(Return To OZ)」という作品をご存知だろうか。
日本でも有名なファンタジー童話「オズの魔法使い」。
この原作を実写化したミュージカル映画が、
「オズの魔法使」というタイトルで
1939年にアメリカで公開された。
その46年後の1985年、
続編作品としてディズニーが制作したのが、
この「オズ(Return To OZ)」である。
ライマン・フランク・ボームの続編原作
「オズの虹の国」と「オズのオズマ姫」を
大胆にアレンジした脚本になっている。
この映画のおもしろい点が、
設定も映像も異様におどろおどろしいところ。
まず、オズの国から帰ったドロシーは
不眠症になってしまう上、
おかしなことばかり話す変人とされて
精神病院に入院させられてしまう。
この精神病院の描写がやけに怖くて、
ここで治療を受けて後遺症を患った患者たちの
叫び声やうめき声が聞こえてくる。
出てくる敵キャラのデザインも秀逸。
これはホイーラーズという、手足が車輪の車輪人間。
顔も笑い声も気味悪く、当時の少年少女たちの心に
トラウマレベルの傷跡を残したと思われる。
トラウマ第二弾、モンビ王女。
美しい女性たちの首だけコレクションして、
その日の自分の好みに合わせて
好きな首を選んで付け替えるという、
なかなかにぶっとんだ敵キャラ。
眠ってる首たちが目を開けて一斉に叫び出すシーンは
夢に出てきてうなされるレベル。
こんな感じで、全体的にホラーを思わせるつくりなんだけど、
ちゃんとファンタジーとして面白くて、
カメラワークや音楽、映像美も素晴らしい。
このカボチャキャラとか、かわいいよね。
ディズニーでカボチャのジャックと言えば、
ナイトメアー・ビフォア・クリスマスだけど、
実はReturn To OZのジャック(ジャック・ザ・パンプキンヘッド)が元祖。
画像で見るとちょっと怖いけど、かなり癒し系の味方キャラです。
ちなみにこの映画の一番恐ろしいところは、
ドロシーの精神病説が否定されないところだと思う。
ドロシーがオズで出会う敵キャラが全部、
現実世界の人たちと同じだったり。
(ドクター=岩の王、女助手=モンビ王女、男助手=ホイーラーズ)
味方キャラであるジャックやティック・トックも、
ドロシーがオズに行く前に目にしたカボチャやゼンマイが
イマジネーションのソースになっていると推察される。
(明らかに意図的に、そのように描写されている)
唯一、元の世界にも現れるオズマ王女も、
ドロシー以外に目撃される描写がない。
ファンタジー作品の王道ストーリーにもかかわらず、
見終わった後に
実は統合失調症の少女が作り上げた幻想の世界だったんじゃないか
と否応無しに思わされてしまう作りになっている。
ディズニー映画というと
「子ども向けファンタジー」の一言で語ってしまう人もいるが、
近年の作品も含め、実は「闇」を意図的に感じさせるものが多い。
自分はディズニーのそういう、闇が深そうなところが好き。
「オズ(Return To OZ)」はそれが非常にわかりやすい作品だと思う。
日本でも当時VHSが発売されて、
自分の周りではかなり人気だったと思うんだけど、
DVDやBlu-rayは残念ながら現在も出ていない。
(アメリカでは発売されている)
気になる方はなんとかして是非観てほしい。
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