Blog, スペイン
エキセントリック、キャベツ盛り
グラナダといえば何と言っても
アルハンブラ宮殿!
グラナダに来てアルハンブラ宮殿を見ないのは、鳥貴族に来てキャベツ盛りを頼まないくらいの暴挙らしい。
あうー焼き鳥食べたい。。(←)
スペインが誇る世界屈指のイスラム建築、
世界遺産中の世界遺産、
それがアルハンブラ宮殿。
しかしアルハンブラ宮殿は、世界一周旅行者泣かせのスポットとしても有名だ。
何故なら1日の入場者数に制限があり、前売り券は早々に売り切れてしまうし、当日券入手も困難。
つまり先々の予定を決めにくい世界一周旅行者にとって入場難易度がやや高い世界遺産なのだ。
このことを知らずにふらっとグラナダを訪れ、アルハンブラ宮殿のチケットが入手できず、入場を諦めざるを得なかった世界一周旅行者が後を絶たないらしい。
自分もこのことを知らなかったので、本来ならフラッと行って撃沈するところだったんですが、ラッキーなことに前売り券を入手して入場することができた!
実はここグラナダでは知人と再会の約束をしていたのだ。
前職で同僚だった、
今まで旅仲間や楽団仲間とは再会してきたけど、前の職場仲間との再会はこれが初めて!
2人のスペイン旅行計画と自分のスペイン入りの時期が重なることがわかり、事前に示し合わせてここグラナダで落ち合ったのだ。
実に退職以来の再会!
めっちゃ嬉しーーー!!
というわけで、アルハンブラ宮殿のチケットは2人が自分の分も合わせて事前購入してくれた。
本当に本当にありがとうございます!!
それにしても、本当に2人はスペインにいるのか、自分たちはちゃんと合流できるのか、実際に会うまで半信半疑だった。
なんせ恵比寿でしか会ったことのない人たちと「じゃあグラナダのカテドラル前でー!」なんつって待ち合わせしてるんだから、実感が全然湧かない。
上京して初めて渋谷のハチ公前で待ち合わせしたときのようだった。
というわけで今日1日、ヒラさんアベさん自分の3人でグラナダ観光!
アルハンブラ宮殿の入場は午後だったので、先に「アルバイシン」という同じく世界遺産になっている地区を見てみることにした。
そう、なんとアルハンブラ宮殿、三鷹の森ジブリ美術館方式(入場時間指定制)なんですよ。ディズニーファストパス方式と言い換えてもいい。
どんだけ(´Д` )
ヨーロッパの中でも、文化形成の歴史が特に複雑なイベリア半島。
この土地では、実に800年もの長きに渡ってキリスト教とイスラム教の攻防が繰り返された。
特にここグラナダは、イベリア半島最後のイスラム王朝「ナスル朝」の王都として15世紀末までイスラム圏であり続けた、レコンキスタの終結点だ。
教科書でしか知らなかった場所に自分が立っていると思うだけで、興奮と感動で全身がゾクゾクする。
文字と写真だけで認識していた世界が、目の前に現実として迫ってくる。
旅行の醍醐味だなぁとつくづく思う。
アルバイシンは、中世以降のイスラム居住区の建築様式が維持されている地区。
メインの通りにはアラビアンな土産物店がズラーっと並んでいた。
モロッコに戻ってきたんじゃないかと錯覚するくらい、アラビアンな雑貨だらけ。
買い物が超楽しいです!(世界一周中じゃなければ(´Д` ))
シャウエンの記事で紹介したランプは、この通りのお店で買いました。
白を基調にした建物が続く。
南スペインのこうした建物は写真や映像で目にしてきたけど、キリスト教文化かイスラム教文化かなんて考えたことがなかったなぁ。
どちらかに寄っているのか、それとも800年の歴史の中で融合して出来上がった様式なのか、自分の知識では判断がつかない。
ファティマの手とか、こういう幾何学の格子を見ると「お、イスラム」って感じる
フラメンコを見ると「お、スペイン」って思う。
でもフラメンコ音楽も北アフリカ音楽の影響を受けてできているんだとか。
アルバイシン地区から丘に登って、いよいよキャベツ盛り、じゃなくてアルハンブラ宮殿へ!
こちらが入口、その名も「裁きの門」。
アルハンブラ宮殿の敷地は恐ろしく広くて、王族の宮殿以外にも、軍事施設、住宅、官庁、モスク、学校などがあり、もはや一つの街と言える規模。
全部見て周るだけで4時間はかかると言われている。
まずは軍事要塞「アルカサバ」の「ベラの塔」から、グラナダの街を見下ろす。
むっっっちゃいい眺め!!
当時もきっとムスカ気分爆発だっただろうなぁ。
統一感が想像以上だった。
見渡す限り白と茶色。
ヨーロッパの他の街のオレンジ屋根を見たときも思ったけど、どうしてここまできっちり揃うんだろう。
モロッコのシャウエンみたいに、一色のなかでも多少バラつきがある方が自然な気もする。
逆側は大自然が広がる。
山頂が積雪してる(´Д` )
それにしても本当に広いアルハンブラ宮殿!
眼下に広がっている森も敷地内。
パルタル庭園。
柱廊の池への映り込みまで計算されているらしい。
「へネラリフェ」と呼ばれる避暑用の別荘。
アルハンブラは複数の王朝がそれぞれの時代にそれぞれの様式で築いた建築群の複合都市になっている。
このへネラリフェはナスル朝の別荘で、アルカサバはその前のウマイヤ朝。
ややこしい!
でもそれこそがまさに、複雑な歴史を持つアルハンブラ「らしさ」なんだろう。
そしてこの「カルロス5世宮殿」。
これはレコンキスタ完了後、スペイン支配下の建築。
スペインにおける純イタリア様式建築に最高傑作なんだとか。
うーんやっぱりややこしい(´Д` )
いよいよメイン、ナスル朝の王宮へ。
この王宮ですが、本当に凄くて、度肝を抜かれました。
どこまで伝えられるかわかりませんが、写真を是非ご覧ください。
なんつーか、ここまで来るともう、
エキセントリック、狂人の域。
あまりの細かさ、夥さに、感動を通り越して引いてしまった。
見ていて怖くなるほどの。
異常性を帯びた美しさ。
途中から若干吐き気がしてきた。
夢に出てきそうだ。
一体どうしたらこんなのがつくれるんだろう。
職人何人?何十人?何百人?
何日?何年?何十年?
何かうまい量産技術でも持っていたんだろうか。
もはやミステリーの域だ。
いやぁ、ほんと、クラクラしました。。
疲れた。。
さて、世界遺産を思う存分堪能した後は、スペイン名物「バル」で夕食!
ヒラさんアベさんのホテルの近くがバル通りになっているということで、案内してもらって適当なお店に入った。
で、
人生初タパスー!!
1回目はお店のおばちゃんオススメの品を適当に。
2回目(写真)はサーディン、生ハム、スペインオムレツ。
マジでガチで美味い!!
全品美味い!!
そしてアルハンブラの地ビールも美味いー!!
自分はあまりお酒が飲めないんですが、そんな自分でもすごく美味しかったです。
他のビールやワインやジュースも頼んで、3人でこれだけ飲み食いして、たった50ユーロ強。
なんなんだここは!
天国か!
こんなんもし日本にあったら、日本の酒飲みのおじちゃん達みんなダメになっちゃうと思う(←失礼)
美味しいお酒と料理をいただきながら、改めて再会の喜びを分かち合った。
2人の生き生きとした顔が見れてとても嬉しかった!
前職の話をしたのも久しぶりで、会社のことを懐かしく感じた。
あんなに仕事でいっぱいの毎日だったのに、忘れたくても忘れられなかったのに、いつの間にか「懐かしい」と思うようになっていた自分に驚いた。
ああ、時間は確実に経過しているんだなぁと実感した。
そして自分でも思っている以上に、自分はこの旅に熱中しているんだなぁ、とも。
一方で、働いていた頃の充実感や達成感も思い出した。
辛いことも多かったけど、だからこその幸せもたくさんあった。
わかってはいたつもりだけど、改めて思い出せて良かった。
ヒラさんアベさん、会ってくれて本当にありがとうございました!!
最高に楽しいグラナダの1日でした^ ^
次は日本で! また遊びましょうねー!!