Blog, キルギス
イケメンが止まらないキルギス青年現る
サクラゲストハウスではすっかり引きこもっていたけど、同室や共有スペースで居合わせた欧州のバックパッカーたちと話す機会も少なからずあった。
ドイツ人、フランス人、オランダ人、チェコ人、etc.
みんな各々別の母語を持っているのに、英語をとても流暢に話していた。
なんなら第3言語、第4言語まで話せるという人も珍しくなかった。
要するに「英語なんて話せて当然だよね」という雰囲気なのだ。
で、その集団の中に入っても、会話に全然ついていけない。
みんなが話していることが半分くらいしかわからないし、聞き取り間違えて頓珍漢な受け答えをしてしまうこともしばしば。
これが結構凹むんだよなぁ。。
そんな急に話せるようになるわけないし、焦っても仕方ないんだろうけど。
そんなほろ苦い思い出を抱えながらサクラゲストハウスをチェックアウトし、バスターミナル方面行きのマルシュルートカに乗った。
ここでさらに別のマルシュに乗り換えてカラコルへ向かう。
バスターミナルに着いてマルシュを降りるや否や、あっという間に客引きのおじちゃんたちに取り囲まれた。
「どこへ行きたいんだ」
「えっと、カラコr」
「はいカラコルご新規1名様入りましたー!」「はい喜んでー!」
※第六感翻訳
荷物も勝手に持たれ、有無を言わさずカラコル行きのマルシュに乗せられた。
もちろんこちらとしては何の異存もない。
マルシュの中には欧米人らしきカップルが1組だけおり、他の乗客は全員キルギス人のようだった。
しかしその欧米人カップルの横に座っているキルギス人らしき青年が、恐ろしく流暢な英語でカップルと会話していた。
一体どこでどうやって英語学んだんだろうと感心していたら、不意にその青年が自分にも話しかけてきた。
「キミもしかして日本人? そこに1人で座ってても暇じゃない? こっちに移ってきて一緒に話そうよ」
おお、これは少女漫画でいうところの、クラスで1人孤立している女子を何かと気にかけるイケメン男子が言うセリフじゃないか…!
まさか現実世界で、というかキルギスでお目にかかれるとは思わなかった。
ありがたい申し出だけど、ハープ持ってるから一番後ろにしか座れないんだよね。。
事情を話して丁重に断った。
その後マルシュが休憩で止まると、例の青年が再び自分の隣に来て、
「お腹減ってるんじゃない? これ食べない? 僕1人だと多すぎて食べきれないから」
と言ってクッキーをくれた。
おいおい、いよいよガチのイケメンだな…!
※こういうときに相手が受け入れやすいよう「1人だと食べきれない」といった言葉を付け足す男性は問答無用でイケメン認定されます(シモーネ基準)
実際お腹が空いていたのでとてもありがたかった。
丁重にお礼を言ってありがたく頂戴した。
休憩が終わりマルシュが再び走り出すと、今度は元々隣に座っていた別のキルギス人男性が食べ物や飲み物をくれた。
よほどひもじく見えたんだろうか。。
最初にくれたのは、見た目ホワイトチョコのような白いボール状の食べ物。
ありがたく頂戴するも、
ま、不味い。。
(いただいておきながらすみません…!)
なんだろう、例えるならばブルーチーズをさらに50年発酵させたような味とでも言おうか。
でもご厚意は本当に嬉しかったし、男性はニコニコしてこっちを見ているので、精一杯の笑顔を浮かべながら根性で飲み下した。
ちなみに男性はこの後も2度3度とこの食べ物を分け与えてくれて、都度涙目になりつつ、最終的には噛まずに飲み込むことで乗り越えた。
これがまた、
不味い。。
(いただいておきながらほんっとーーーにすみません!)
なんだろう、例えるならば液体ヨーグルトをさらに50年発酵させたような味とでも言おうか。
白ボールで既にダメージをくらっていた自分はさすがに耐えきれず、飲んだ瞬間に「うわあ!」という顔をしてしまった。
男性は幸い笑ってくれたのでホッとした。
でもごめんなさい。。そしてありがとう。。
そうこうしつつマルシュは無事カラコルに到着した。
このとき、「あれ、そういえば運賃まだ払ってないな」と気づいた。
そういえばマルシュルートカは乗るタイミングで渡すのがルールだった。
でもドライバーさんも自分がまだ払っていないことに気づいていないようだった。
正直に告白すると、このとき、ほんの一瞬、コンマ1秒だけ、「このまま去ってしまおうか」と思ってしまった。
我ながら最低すぎる。。
散々人に親切にしてもらっておきながら。。
自分で自分に凹みつつ、ドライバーさんに「すみませんまだ払ってませんでした」と謝って350ソムお支払いした。
お金は人を狂わせる。
いや、そんなのは言い訳だ。
ここで三度、例のキルギス人青年がやってきた。
「もし良かったら、今日は僕の叔母さんの家に泊まってみない?」
ええええそれはいくらなんでも怪しくないか?
と思いつつ、よくよく話を聞いてみると、
・外国人旅行者にキルギスの伝統的な暮らしを知ってほしい
・自分がかつて海外旅行したときに現地でしてもらったようなことを自分もしていきたい(だから誘った)
・日本の文化が大好きだから日本人と出会えて嬉しい、もてなしたい
・同じマルシュに乗っていたフランス人カップルも来ることになった
・夕食朝食付きで650ソム
等々を真摯に説明してくれた。
フランス人カップルも一緒だし、話を聞く限り信頼できると思えたので、お言葉に甘えてお伺いすることにした。
何よりキルギスの伝統的なお宅に入ってみたいと思った。
でも今日の宿を既に予約してしまっていると話すと、青年自ら宿に電話して、宿泊予定を1日ズラす交渉をしてくれた。
さらにその後、叔母さん宅までのタクシー代まで出してくれた。
イケメンがとどまることを知らない…!
次回、キルギス人お宅訪問。
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