Blog, カンボジア

火事になったらどうすんだ

2016/7/27（その2）
プノンペン

前回の続き。

キリングフィールドツアーの後、ちょうどお昼時だったので、ナオちゃんを誘ってそのままランチに行くことにした。

 

キャピトルツアーのすぐ近くにあるオルセーマーケット。
昨日1人で行ったらあまりの熱気に腰が引けたけど、2人ならもっと踏み込める気がする…！
てことでマーケットの屋台にチャレンジ。

 

三階建ての市場なので、上から見下ろせるのが面白い。
店舗の上まで荷物がぎっしり。
火事になったらどうすんだとかつい思ってしまう。

 

布の色合いにアジアを感じる

 

商品はもちろん、行き交う人や通路の喧騒、目に入るすべてが面白い。
重そうな果物籠を器用に頭に乗せて売り歩くおばちゃんとか、
恐ろしく狭い通路をすばしこく駆け抜けていく子どもとか、
商売をほっぽらかしてハンモックで昼寝しているおじさんとか。
今まで訪れた市場と違って観光客に全然声を掛けてこないのをいいことに、2人で1階ずつじっくり見て周った。

 

1階の一角に屋台街を見つけて、先客のおじさんが美味しそうな麺を食べている屋台に座った。
英語が全く通じないので、先客のおじさんが食べている麺を指差して注文。
ただ、後々よく観察すると、そもそもメニューは一つしかない屋台だった。

 

何かのつみれ肉と何かの炒め肉が入った何らかの麺料理7,000リエル（¥177くらい）
スープは辛そうに見えて意外と甘く、少しだけ酸っぱい味だった。
麺は春雨っぽい麺でヘルシー。
トッピング用にもやしが山盛りでセッティングしてあった。
かなりビクビクして食べたけど、甘酸っぱいスープにパクチーが利いていてかなり美味しかった。
あと、どこからかおばちゃんが現れてアイスコーヒーも出してくれた。そっちは2,500リエル（¥63くらい）。

 

付け合わせで出てきたこの調味料がまた美味しかった。
左下は多分チリソースで、真ん中が味噌っぽい味。右上はわからん（←）

店主のおじさんは一言も喋らないけど仏のような柔和な笑みを浮かべてくれる人で、食べ終わった後も笑顔で見送ってくれてほっこりした。
「デリシャス！」って言ったけど伝わったかどうかわからない。

 
ナオちゃんとまだまだ話し足りなくて、市場を出た後、ナオちゃんが知っているカフェに連れて行ってもらった。
カフェの付近は大きめのビルがあり、道路も整備されていてかなり近代的な雰囲気だった。
自分のいる宿の周りとはまるで別の国のような様相で驚いた。
プノンペンは自分の想像以上に発展しているんだなと実感した。

ナオちゃんと、お茶を飲みながらいろんな話をした。
今まで訪れた国や今後のルート
旅行をしながら感じてきたこと
女一人旅やバックパッカーのあるある
日本で働いていた頃のこと
旅行を決めるまでのこと

ナオちゃんとは共感ポイントが多くて、すごく親近感を感じつつ、同時にナオちゃんらしいユニークな視点が話の至る所に感じられて、それを聞いているのがまたとても楽しかった。
バックパッカーでありながら本を10冊以上持ち歩いていたり、今どき珍しいアナログメモ魔だったり、みんな行く有名遺跡に目もくれず博物館ばかり押さえていたり。
柔軟さもありながら、ちゃんと芯を持って旅を楽しんでいるのが窺えて、かっこいい人だなぁと思った。

それでつい、出国前の辛かった話や、今の心情も聞いてもらったりしてしまった。
出国前に感じていた「生きにくさ」が消えて、今はものすごく気が楽になっていること。
今だって、見知らぬ土地で道に迷って半ベソかいたり、高額料金ふっかけられてムカついたり、困ることや辛いことはたくさんあるのに、出国前の辛さに比べたら本当に些細で、むしろ楽しくすら思えること。
心身ともに出国前よりもずっと健やかで、毎日を生き生きと過ごせていること。

自分はなんでこの状態を、日本にいながら保つことができなかったんだろう。
いつどこにいようと「どう生きるか」は自分次第のはずなのに。

 
宿に帰ってからも、「なんだかんだつい環境のせいにしてしまっているのかなぁ」と改めて凹みつつ、まぁいいかと諦めて寝た。
明日はプノンペンからシェムリアップへ移動する。

 
 
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