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世界最古の歌を聴こう
世界最古の歌をご存知ですか?
トルコで発掘された、ある墓石に刻まれた歌詞と旋律が、
楽譜として現存する世界最古の歌と言われている。
セイキロスの墓碑銘
セイキロスという名の古代ギリシア人が、
死した妻エウロペに捧げた歌と考えられている。
墓石には下のような言葉が刻まれているそうだ。
わたしは墓石です
セイキロスがここに建てました
決して死ぬことのない
とこしえの思い出の印にと
(wikipediaより)
古代ギリシアの音符で記された旋律とともに、
以下の歌詞が刻まれている。
生きている間は輝いていてください
思い悩んだりは決してしないでください
人生はほんの束の間ですから
そして時間は奪っていくものですから
(wikipediaより)
妻に先立たれた夫が墓石に刻んだと思うと、
なかなか意味深な言葉だなぁと思う。
人生の儚さへの嘆きにも聞こえるし、
死を当然の行き先として享受している感もある。
その底に、思い出を慈しみ残したいと願う気持ちや、
深い悲しみが感じられる気もする。
二人はどんな夫婦で、
どんな過程で出会い、結婚し、死別したんだろう。
そしてセイキロスさんはどんな気持ちでこの歌をつくったんだろう。
2千年以上も前に残された旋律から、
当時の人たちが現代人と同様に他者を愛し、
その死に沁み入っていたことが窺えるのが、
なんとも言えずドキドキする。
この墓碑銘の旋律はさまざまな形で再現されていて、
いろんなところで音源が聴けます。
例えばこちら。
どこか不思議で、ノスタルジックで、印象的な旋律です。
ちなみにこの墓石は現在、発掘されたトルコではなく、
デンマークの国立博物館で所蔵・展示されているらしい。
デンマークに行く機会があったら、是非直に見てみたい。
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