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ターニングポイントごっこ

大学時代は接客バイトをしてました。
仕事の手際はダメダメだったけど、
接客は大好きだった。またやりたい。

 
お店に行って接客を受けると、
店員さんの接客スキルをつい採点してしまう。
嫌な客である。

居酒屋とか、ホールまわしが大変なお店では、
ときに神憑った接客スキルの店員さんに出会うことがある。
ここで言う「神憑った接客スキル」とは、
オーダーを正確かつスピーディーに捌きながら、
接客対応も完璧にこなすスキルを表す。

こういう店員さんを見つけると、
「ふむ、あいつはなかなかやるな」などと
脳内で査定して、１人で悦に入る。
ジェネラルマネージャー気取りである。

 
オーダー対応が独立しているタイプのお店、
例えばファーストフード店とかだと、
シモーネ@GM気取りの接客評価はさらに厳しくなる。
「多いなぁ」と思うのは、
上辺だけ丁寧（言葉や笑顔に心が全くこもっていない）タイプと、
距離感勘違い（世間話を織交ぜることに夢中）タイプ。

こういう店員さんを見つけると、
「あいつは接客というものを勘違いしとるなー」などと
脳内で査定して、1人で悦に入る。

 
一番テンション上がるのは、
「私、今まさに伸び盛りです！」フェーズの店員さんに出会ったとき。
接客のコツがつかめて、手際も良くなってきて、
仕事が楽しくて仕方ないというタイミング。

こういう店員さんに出会えたら、
ちょっとだけ個人的なオーダーをお願いしてみたりする。
飲食店だったら、メニューにないものを尋ねてみたり、
洋服店だったら、手持ちのアイテムと合うものを見繕ってみてもらったり。
ちょっとしたミステリーショッパー気取りである。

満足できる対応をしてもらえたら、
精一杯の笑顔で、心の底から感謝の意を示す。
そうすると、店員さんもものすごく嬉しそうにしてくれる。

彼女はきっと、今日感じた接客の喜びを忘れないだろう。
イレギュラーなオーダーに戸惑わず対応し、
客を満足させたという事実は、揺るぎない自信につながったはずだ。
そして近い将来、上位職に昇格したとき、
彼女はこう思うのだ。

あの日、あのお客さんとの出会いが、
私のターニングポイントだった…！

 
＊＊＊

長くなりましたが、以上までの一連のプレイが
通称「ターニングポイントごっこ」です。
シモーネの脳内一人遊びです。
全て自分の勝手な思い込みです、悪しからず。

 
ちなみに、自分の脳内一人遊びは他にも幾つかある。

小さい頃よくやってたのは「尾行ごっこ」。

うちの家族は、みんなでデパートとかに行くと、
待ち合わせ時間を決めて解散、各々自由行動だった。
でも子どもの頃は買い物に興味なくて暇だったから、
ターゲットを１人決めて尾行するという遊びをやっていた。
ターゲットがデパートを出るまで、気づかれないことがルール。

これ、今やると犯罪だな…！
でも今だにちょっとだけ癖になっていて、
商業施設で時間を持て余すと、誰か１人目星をつけて
「あの人は次はあのエリアに行くんじゃないか」
などと予想したりしてしまう。

 
似たような遊びで、「付き合って○年ごっこ」というのもある。

目についたカップルのデートシチュエーションや、
二人がどういうフェーズにいるかを、好き勝手に予想する。
「初デート@付き合う前だな」とか、
「熟年カップル（3年以上）だな」とか、
「不倫だな」とか、
「同伴だな」とか。

これは個人的には、
１人じゃなくても、友達とかとやっても面白いです。

 
そう、本当は、１人じゃできない遊びの方が多い。
「ジブリごっこ」とか最たるものである。

この遊びでは、いついかなるときにジブリのセリフを言われても、
ノータイムで続きを言い返さなければならない。
「ほらね、怖くない」って言われたら
「怯えていただけなんだよね」が正解。
「黙れ小僧！」だったら
「お前にサンが救えるか」が正解。
「海に捨てて」だったら
苦悶の表情で手を伸ばすのが正解である。

他にもいっぱいあるんです。
「雨上がるごっこ」とか。（わざと敬語で話す夫婦を装う）
「サイクロプスごっこ」とか。（相手がサングラスとったらオプティック・ブラストをくらう振りをする）
「乱童ごっこ」とか。（相手が糸を吐いたら絡まる振りをする）
こういう遊びに付き合ってくれるような男性が好みのタイプです。

 
…そんな人、いる？
ねぇ、そんな人、いるの？
少なくとも周りにはいないんだけど。
関西とかの方がいるのかなー（←関西の方に失礼）

 
 
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