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韓国でDMZ「高城統一展望台」に行ってみた!
先週無事に海外転出を果たしたはいいものの、実はまだフィリピンに辿り着いていません。
じゃあ一体どこにいるのかというと、タイトルでわかる通り…
Oが海外転出直前の激忙しい時期に来日したので(←嫌味)、一緒に東京をちょっと観光して、その後せっかくだからフィリピンに行く前に韓国に寄ることにしたのだ。
当初はソウルと、Oの実家の束草にお邪魔して、トータル一週間くらい滞在したらフィリピンに向かう予定だった。
でも、さぁ航空券を買おうかという矢先にOの金歯が取れてしまい、作り直しでさらに一週間滞在することになってしまった。
当事者のOにとっては災難以外の何者でもないが、私にしてみればこんなにゆっくり韓国に滞在できる機会も少ないし、せっかくなので毎日のんびり観光している。
さて、このままだとブログ怠け癖がついてしまいそうなので、韓国でDMZを訪問したときのことを書きます。
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DMZとは、韓国と北朝鮮の軍事境界線に設定されている非武装中立地帯のことで、字面を見ると恐ろしげだけど、いや実際その歴史を紐解くと恐ろしい場所でもあるんだけど、近年はツアーはもちろん個人でも訪れることが可能な有名観光地になっている。
去年両親とともに訪韓したときは、まだ北朝鮮がミサイルをばんばん飛ばしている頃で、DMZにもなんとなく近寄りがたさを感じていたけど、2018年11月現在は、南北がかつてないほどまでの友好ムード。
束草からは車で一時間とかからず行けるので、この機会にOに連れていってもらった。
ところで、私は調べるまで知らなかったんですが、DMZと一口にいっても、観光で行けるスポットは複数あるそうですね。
一番有名なのはソウルからツアーが豊富に出ている板門店だろうか。
私が今回訪れたのは、束草の北側のDMZに位置する「高城統一展望台」というスポット。
束草市内からは車で一時間弱。
高城統一展望台に入るには書類を書きチケットを購入する必要があるということで、まずはDMZ手前にあるサービスエリアみたいな所の窓口で手続きをする。
チケットの費用は大人一人3000ウォン。安い。
書く書類はこんな感じ。
説明表記はハングルのみで、Oに書いてもらった。
Oに聞いたところ、外国人観光客単独でも手続き可能だそうだ。
個人的にはちょっとハードルが高く感じるけど、外にツーリストインフォメーションのブースもあったから、まぁなんとかなるのかな?
ここにはお土産物屋さんや軽食の屋台もあったので、大好物のホドガジャ(くるみ饅頭)を買いました。
ドライブのお供に最適。
それからさらに北へ少し走ると、韓国軍の検問のような場所に来るので、そこでチケットを見せて通してもらう。
「軍の関連物以外は写真撮影も大丈夫ですよ」といった説明をされた(らしい)。
ただしOの車に取り付けていたドライブレコーダーは止めるように言われ、Oは後でちょっとぶつぶつ言っていた。
DMZに着くまでの間、こういう橋のような建造物を何回か見かける。
以前訪韓したときに、北朝鮮が侵攻してきた際に爆破して道を塞ぐために作られた橋なのだとOが教えてくれた。
日本で生まれ育った私には、一般道路に軍事的背景を持つ何かが存在していることがなんだかとてもインパクトがある。
まぁもし仮に南北戦争が再開したとしても、この橋を作った当時の想定とは全く違う攻防になるんだろうなぁと、すっかり古びた橋を見て思った。
そうこうして高城統一展望台に到着。
ここもサービスエリアみたいな雰囲気で、ちょっとしたカフェやお土産物屋さんが並んでいる。
焼きイカを買いました。
とっても美味しい。
食べてばっかりだ我ながら。
展望台まではこういう坂道を登っていく。
公園のような雰囲気です。
実際Oは小学生の頃に遠足でよく来たそうだ。
さて、ここからいよいよ、北朝鮮側を見ることができる展望台へ。
ちなみに私はあまりにも無知のため、DMZと聞くとざっくり↓のようなイメージを持っていました。
・国境線を境に両国の軍事施設が立ち並んでいる
・両国の軍人が国境線を挟んでお互いに監視し合っている
・展望台からは北朝鮮側の町や人々の様子まで見える
要するに国防の最前線、緊張感たっぷりの場所だと勝手に思い込んでいた。
が、実際はもちろんそんなわけはなく。
(そもそもそんな場所に一般観光客が行けるわけがない)
DMZで一般観光客が訪れられるスポットは国境線より大分手前に位置しているので、私がイメージしていたような最前線感はほとんどなく、むしろ言うなれば「平和記念公園」的な雰囲気だった。
北朝鮮側を一望!
有料の望遠鏡が設置されている他、記念撮影スポットもあった。
観光客はここで北朝鮮側をバックに記念撮影する。
北朝鮮側を撮影すると、
こんな感じ。
これが全部北朝鮮の領土だと思うじゃないですか。
でも実際は、先ほど言った通りまだ国境線の大分手前なので、
この小さな島付近が国境だそうです。
てことは視界のほとんどはまだ韓国!
でも目の前が北朝鮮なんだなぁという実感は否応なしに湧く。
韓国側の施設や、道路、線路なんかもはっきり見える。
望遠鏡で国境付近を見たときは人影らしきものもありました。
韓国側の山に設置されているこの赤いボードは、航空機に向けての「もうすぐ北朝鮮の領空だぞー」という目印だそうです。
そして、観光スポット感満載のDMZではありますが、国境線をまたぐこの山々には、自力越境を防ぐための地雷がたくさん埋まっているのだそうだ。
だから間違っても山には絶対入ってはいけないとOに言われた。
この平和記念公園的な空間に地雷が…
なんだかとても違和感があった。
以上、DMZ高城統一展望台の訪問記でした!
このまま南北統一の気運が高まり続けたら、来年の今頃にはまた違った雰囲気になっているのかなぁ。