Blog, 帰国後_雑記

フィリピン留学→世界半周→職業訓練を経てTOEICを受けた結果


このブログはフィリピン留学時代からずっと書いていたわけですが、授業中の先生たちとのやりとりや、その後の海外周遊で出会った人たちとのやりとりなんかを書いていると、読んでくれた友達からしょっちゅうこんなことを訊かれました。

「シモーネすごいね!
 もうそんなに英語しゃべれるの?」

と。

でも、ぶっちゃけ自分が一番疑問に思ってました。
私一体、いかほど英語しゃべれてんだろうと。


英語なんて選民の選民による選民のための言語で、地球語というより宇宙語で、自分が話せるようになるより翻訳コンニャクが発明される方がまだ可能性があると思っていた自分。
死ぬまで英語とは無縁の人生を送るんだろうと思っていたけど、実は心の奥底でずっと憧れていた。
「英語で外国の人と直接話せたら、どんなに素敵なことだろう」と。

そうしていつしか30歳を過ぎ、一大決心で決めた退職、そして世界一周。
ずっと閉じ込めていた英語への憧れが、ここに来て燃え上がった。

バックパッカーをするなら最低限の英語力は必須。
流行りのフィリピン留学で自分を追い込めば、いかに英語落ちこぼれの自分でも、少しはしゃべれるようになるかもしれない。
そしたら外国人の友達もできるかもしれない。
いっそ海外に住むことも夢じゃなくなるかもしれない。
なんなら金髪青目の旦那様が見つかったりなんかしちゃったりなんかしちゃったり…!(゚Д゚)フォォォォ

こうして、フィリピンへの語学留学を決めたのだった。

 
それから早1年。
英語での会話に抵抗は一切なくなったし、外国人の友達もできた。
でも結局のところ、自分がどれくらい話せるようになったのかがわからない。
何か一つ、指標が欲しい。
自分の英語力がいかほどなのかを、少しでも客観的に把握できる指標を。

 
というわけで、遂に受けましたTOEIC!
自分の実力を量りたかったのと、何よりも日本における英語力の証明基準として最もポピュラーなので、これはいずれにせよ避けては通れんだろうと思い受けることにした。
本日はその結果をここに発表します!(←大げさ)

 
まず、留学前の自分のスペックがこちら。

<英語学習歴>
小学校で公文式、中学・高校の英語の授業、大学1年次の英語の授業

<TOEIC歴>
公式受験経験無し。
大学1年次の授業で受けた模試が300点台。
フィリピン留学初日に学校で受けた模試が470点。

そして留学以降の英語学習歴がこちら。

<フィリピン留学>
約4カ月間
(うち後半2カ月は学生兼学校スタッフ)

<海外バックパック旅>
約5カ月間19カ国
(特に勉強していたわけではないが日常的に英語を使っていた期間)

<職業訓練校>
約3カ月間国際ビジネスコース

 
そしていよいよ、今回受けたTOEICの結果がこちら!

 

 
正直びっくりしました。
フィリピン留学初日の模試から約400点も上がっとる!
嬉しさのあまり、一瞬意識が遠のきかけました。
もう点数速報出てから1週間経つけど、いまだに得点表をときどき眺めてはニヤニヤしている(←)

 
いや、わかってはいるんです。
実際に英語学習の諸先輩方にも言われてきたことだけど、TOEICは(WSテストを受けない限り)リスニングとリーディングのみだし、回答はすべて選択式だし、得点にはどうしても誤差が生じるし、「実際の総合的な英語力を量れるテスト」とは言いがたい。
TOEIC865点だからってペラペラしゃべれるわけではないっていうのは自分が一番よくわかっているし、何よりそもそも865点じゃ高得点とは言えないって見方も多い。

それでもやっぱ、嬉しいもんは嬉しいです!
何より、自分のこれまでの勉強がちゃんとカタチになっているんだと、はじめて具体的に実感することができた。
たとえ英語に苦手意識を持っていても、年齢が33歳を過ぎてからでも、努力すればTOEICで865点取ることはできるのだと証明できた。
今後もっと英語学習を進めていくモチベーションにもなった。
ここは素直に、努力した自分を誉めてあげたい。
よくやった! よく頑張ったよー!!

 
 
さて、ご報告は以上ですが、せっかく目標点数を達成できたので、以下からは、どこかで誰かの何かの参考になることを祈って、自分の英語学習の軌跡をもう少し詳しく書いていこうと思います。

 
 
3つのブレイクポイント

英語学習はよく「頭で覚えるより身体で慣れろ」「学習というよりトレーニング」的なことを言われますが、1年ちょっと勉強してみて、本当にその通りだなと実感しました。
自分の場合はダイエットに似てるなーと思いました。
努力がすぐ実になるわけではないけど、毎日コツコツ続ければ、ある日突然ドーンと効果が出る。
その後しばらく停滞するんだけど、諦めずに続けているとまたドーンと一気に伸びる。
その繰り返しって感じでした。

で、自分の場合、その「ドーン」のポイントが1年ちょっとの間に3回ありました。
それがこちら。

フィリピン留学中に2回と、職業訓練修了後に1回です。

 
 
ブレイクポイント1「英語が好きになる」

私がフィリピン留学で得た最も大きなものがこれだと思っています。
英語が好きになったこと。

正直、英語学習自体は、必ずしも海外に行かなくたってできるものだと思います。
どこにいようと、結局は自分のモチベーションと努力次第。
でも自分のような、英語に対してコンプレックスしか持ってなかった人間にとっては、まず最初に英語を好きになれたことが本当に大きかったと思う。
留学して一週間で、先生たちと話すのが楽しくてしょうがなくなった。
どんなに拙くても「英語で外国の人と会話している自分」を実感できるだけでテンションが上がった。
最初は海外旅行に必要な最低限の英会話だけ学べればいいと思っていたのに、「もっと話せるようになりたい」「もっと英語を勉強したい」と、自然とモチベーションが上がっていった。
日本の座学だと、この第一段階を得ることがなかなか難しいように思う。
外国人との英会話の機会が得られること、自分を強制的に追い込めること、そして圧倒的なコストパフォーマンス。
フィリピン留学をしていなかったら、間違いなく今の自分はなかった。

 
 
ブレイクポイント2「瞬間英作文でトレーニングする」

ブレイクポイント1まではあっという間だったものの、そこからはしばらく停滞した。
先生たちの言ってることはなんとなくわかるし、なんとか意思の疎通はできるものの、なかなか「会話」にならない。
自分の言いたいことをさっと文章で言えないのだ。言えてせいぜい、ぽつぽつと単語のみ。
この状態が2カ月強続いた。

そこで授業と別に、自習時間に始めたのが「瞬間英作文」。
 

どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)
by カエレバ

 
言わずと知れた超有名鉄板教材。
中学英語の文法の範囲で英訳できる簡単な日本語文を、瞬間的に英訳する。
それを身体が覚えるまでひたすら繰り返すトレーニング。

夜に瞬間英作文をやって、覚えたパターンを翌日の授業で実践する、を繰り返した。
すると始めて3日くらいからいきなり、言いたいことがスラスラ文章で言えるようになった!
これは自分でもびっくりするくらい、劇的な伸びを実感した。
そしてこのころから韓国人留学生のLさん・Gくんとしょっちゅう遊ぶようになり、授業以外の時間も英語漬けになったことで、より一層文法の定着が加速した。
他の国の留学生と交流できるのもフィリピン留学の大きなメリット!
留学+「瞬間英作文」のコンボはほんとオススメです。

 
 
ブレイクポイント3「アプリを使い倒す」

留学後バックパック旅をしている間は、英語力の伸びはストップしてしまった。
むしろ若干退化した。
旅行中に必要なのはごく限られた表現のみだったので、出会った外国人たちと自分から積極的に関わっていかない限りは、英語力を伸ばす機会はあまり得られなかった。
旅行を楽しむこと最優先で、自主勉強をサボってしまったのも大きい^^;

で、帰国後職業訓練校に入り、英語の勉強を再開したわけですが、ここからもしばらくは停滞状態が続いた。
職業訓練校ではTOEIC対策の授業がほとんどだったんだけど、模擬問題がまー解けない解けない。
まず単語が全然わからない。知らない単語ばっかり。
そしてリスニングが全然聞き取れない。何よりまずスピードが速すぎる。

「TOEICってこんなに難しいのか」と、このときは結構凹んだ。
というのも、4カ月の留学を経て、単語もリスニング力もそこそこ身についたんじゃないかと思い上がっていたのだ。
留学の終わり頃にはだいぶ話せるようになった実感があったし、旅行中に出会った英語が堪能な日本人からは「4カ月にしてはよく話せるね」と言われることも多かった(お世辞だったかもしれないけど^^;)

職業訓練校での最初の頃の模擬問題の正解率を踏まえると、留学後の自分の実力はTOEIC換算で600点前後だったんじゃないかと思う。
700点くらい取れたらいいなと思っていたけど、そんな甘くはなかった。
まだまだ覚えなきゃいけない単語が死ぬほどある。
聞き取れないことが多すぎる。
このときは道のりが果てしなく遠く感じた。

 
でも、職業訓練校でいくつもの「TOEICならではのコツ」を教わっていくうちに、少しずつ希望が見えてきた。

まず、TOEICの世界はとても狭いということ。
TOEICという試験の目的がそもそも「ビジネス英語力」を量ることらしく、問題にもビジネスシーンを想定したやりとりがとても多い。
果てしないと思われた単語も、実は頻出のものがかなりある。
「board of directors(取締役会)」「assembly line(組み立てライン)」といったビジネス系単語はほんとしょっちゅう出てくるので、問題を解き続けていると嫌でも覚える。
なんでかわからんけど「lawn mower(芝刈り機)」「wheelbarrow(手押し車)」「Itinerary(旅程表)」とかもよく出てくる。
明らかに「TOEIC好みの単語」というものがあるのだ。
それにTOEICの世界で起こる出来事はなんだかとても似通っている。
大体いつも飛行機が遅れて、コピー機が壊れて、誰かが栄転して、誰かの退職パーティーがある。
その世界に浸ると長文問題は幾許か読みやすくなる。気がする。

次に、TOEICは例えば英検とかとは違い、「どのレベルの人も同じ試験を受ける」想定でつくられているということ。
つまり、TOEICテストの中には簡単な問題と難しい問題が混ざっているのだ。
ゆえに、例えば一つの長文に対し4問の問題があり、1問目が絶望的にわからなかったとしても、その時点で「残りの3問もどうせわからないだろう」と諦める必要はない。
1問目は900点レベルで、2問目は300点レベルの問題の可能性もあるのだ。

この2点を先生に教えてもらって、TOEICの勉強も少しずつ楽しめるようになった。
職業訓練校を卒業する時点で、模擬問題の正答率は65%くらいまで上がっていたと思う。

 
それでも目標の700点にはまだ届かない。
で、ここからがようやくアプリの登場です。

職業訓練校卒業後、生活リズムが変わってなかなか自宅学習の時間が取れなかった自分は、通勤電車のなかでいかに効率良く勉強するかを考えた。
まずは単語
これをどうにかしないことには始まらない。
最初は職業訓練校の教材だった単語集を眺めながら、スマホに落としたCD音源をひたすら聞いて覚えようとした。
でも、これだとその場では覚えられるんだけど、翌日になるともう忘れている(←)
そして頭がめちゃめちゃ疲れる。
早々に挫折した。

そこで利用し始めたのがこちらのアプリ。
 

 
英単語アプリ「mikan」

単語当てクイズみたいな感じでかなり気楽に勉強できる。
無料ながら音声付きなのもありがたい。
これやり始めてから、長文問題でわからない単語が少しずつ減っていった。
正直、なかなか完璧には覚えられなくて、その単語単体で見てもわからないんだけど、文章の中で出てくると前後の文脈から「あ、あれかも」と判断できるようになった。
完璧な英語力ではないけど、TOEICではこのくらいでも事足りる場合が多いのだ。

 
続いて文法対策
自分はイディオムがものすごく苦手で、一向に覚えられない。
故にTOEICでいうところのPart5がめちゃめちゃ苦手。
これはもう地道にやっていくしかないので、Part5対策の問題集を買おうかなーと思ったんだけど、¥360のアプリがあったのでそれをやってみることにした。
 

 
TOEIC®テスト文法640問1
 
これもお手軽クイズ形式でPart5類似問題を解きまくれる。
一週間くらいひたすらやり続けた。

 
最後にリスニング対策
まず試みたのが公式問題集のディクテーション、オーバーラッピング、シャドウイング
これも最近は有名すぎる勉強法で、リスニングにほぼ確実な効果があるとされている。
でも自分はこれをなんと1日で挫折(←)
だって楽しくないんだもん。。
しかも通勤電車でやりにくいし。。

なんとかディクテーション、オーバーラッピング、シャドウイングを避けてリスニングを鍛えられないものかと模索した結果、
TOEICだって所詮「試験」だ!
試験は「模試」と「過去問」を解きまくるのが一番だ!

と自分に都合のよい結論を出し、TOEICは過去問が公開されていないので、リスニングパートの模擬問題をできるだけたくさん解けるアプリを探した。
そうして見つけたのがこちら、
 

 
TOEIC TEST
 
Android版のみの海外無料アプリ。
無料なのに超大量の模擬問題が載っている。
しかもリスニングパートだけでなくリーディングパートまでカバー。
新形式に対応していないことと、日本語の解説がないこと、スピーカーの英語が公式よりさらに聞き取りにくいことなど難点もややあるけど、それでも模擬問題を無料でこんなに解きまくれるのはものすごくありがたい。

で、このアプリを3日くらいやりまくった後、公式問題集の模擬テストを制限時間通りにやってみたら、突然さくさく解けるようになりました。
リスニング問題はやけに遅くはっきり聞こえるし、長文も不思議なほど読みやすくなった。
いきなり問題が簡単になったんじゃないかと思ったほど。
このときから公式問題集の模擬テストの正解率が8割を超えるようになって、あんなに苦手だったリスニングも、聞き取れなかった箇所があっても前後の文脈で予想がつくまでになりました。

改めてアプリってすごい!!
上記3つのアプリ、個人的には超おすすめです。

 
 
 
以上、私が865点を取るまでの3つのブレイクポイントのご紹介でした。
正直、テクニックと運でごまかしごまかしなんとかこの点数という実感ではあるけど、これに実力も伴っていけるように、引き続き英語の勉強頑張っていきます。

3つの中で一番大きかったのはやっぱり、一番最初の「英語を好きになれたこと」です。
そのきっかけを与えてくれて、学生兼スタッフという身分だけど「海外で働く」という夢も叶えさせてもらえて、人生の目標までも見つけさせてもらった語学学校には本当に感謝しています。

 


 
We’ll English Academy

 
この学校の一番のオススメポイントはなんといっても完全個室制
2人部屋、3人部屋、4人部屋がスタンダードなフィリピン留学において、この学校だけは破格で個室利用ができる。
自分は年齢が高めのこともあってルームシェアにかなり抵抗があったので、他の学校と比べて格段に安く個室住まいできるのが本当にありがたかった。

他にも、授業が全部マンツーマンなところ、先生が自分の部屋に来て授業してくれるところ、校風が比較的自由なところ、施設がとても綺麗なところ、ご飯が美味しいところ、スタッフも先生もみんなフレンドリーなところ、好きなところを挙げていくとキリがない。
でもそんな中でやっぱり特筆したいのは、ドゥマゲッティという街の魅力。

 


 
フィリピンらしい田舎道も、おしゃれカフェがたくさんある学生街も、港もビーチも山の方も、この街の持つ雰囲気がとっても素晴らしかった。
自分はマニラもセブも滞在したことがないけど、女性一人でも自由に街を散策できるくらい治安がいいって点で断然ドゥマゲッティ押し!
英語を学ぶだけでなく、フィリピンをとことん味わうことも留学の醍醐味だと思う。
むしろ英語学習の目的だけで行くと予想外に街が魅力的すぎて、気が付けば嵌って抜け出せなくなってしまう、ドゥマゲッティはそんな街だと思う。

 


 
セブからだと半日かかるオスロブのジンベイザメウォッチングもドゥマゲッティからならすぐだし、スミロンの絶景ビーチも、大好きな神秘の島シキホールも、ファンタジックなサンドバーもすぐ行ける。
アポ島でダイビングもできるしボホールにだって船で行けちゃう。
こんな素晴らしい街が他にあるか? いや、ない。
正直、これを書いている今も帰りたくて仕方がない。

ドゥマゲッティの魅力を、もっとたくさんの人に知ってほしい。
ああ、でも、このまま知る人ぞ知る穴場であってほしい気もする。複雑!

でも学校にも街にも恩返しがしたいから、やっぱりたくさんの人に知ってほしいかな。
フィリピン留学を検討中のみなさん、是非ドゥマゲッティを、We’ll English Academyを検討候補に入れてみてください!

 
 
次回は英語以外の資格チャレンジのことを書きます。






2017-08-21 | Posted in Blog, 帰国後_雑記No Comments » 
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