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韓国6泊7日旅 〜3日目 ちょっぴり凹んだソウルの夜〜


2017/11/3
束草→仁川→ソウル


今日は我々より一足先に父が帰国する日。
ここ束草から仁川まで再び車で送ってもらい、母とoppaと私はそのままソウルへ向かう。

2泊3日あっという間だったけど、父はとても楽しく過ごしてくれたように、娘の私には見えた。
以前タイで一緒に旅行したときは、暑さと人の多さと料理に辟易していた気がするけど、今回はそんなことも一切なく、韓国料理はどれも美味しく食べてくれたし、移動中もホテルも快適に過ごしてくれたと思う。
何もかも手配してくれて、さぞ気疲れするだろうにずっと一緒に動いてくれて、oppaにはつくづく頭が下がる。
しばらくは大人しく言うこと聞いてあげよう。

 
ところで、oppaのお父様は一度も国外へ出たことがなく、外国人と話したことさえなかったので、そのことをoppaは少し心配していた。
「父はもしかしたら無愛想に見えちゃうかもしれないけど、どうコミュニケーションを取っていいかわからないだけだから、どうか気にしないでね」と予め言われてもいた。
でも実際お会いしてみると、ずっとニコニコしていて無愛想とはほど遠く、むしろたくさん話しかけてくださった。
聞いていた話と全然違ったので、私はoppaが大げさに言ったんだなぁと思っていたけど、後で聞いてみたところ、お父様の積極性にはoppaも驚いていたのだそうだ。
「父があんなにはしゃぐとは予想しなかった」と言っていた。

実は私も自分の父に対してちょっと似た感想を持っていた。
うちの父は海外旅行には結構慣れている方だと思うけど、今回の旅行では観光だけでなく、oppaやご両親とのコミュニケーションをとても楽しんでいた気がした。
それは多分「両家顔合わせ」ということ以前の、「異文化コミュニケーション」的な要素だったんじゃないかと思う。
言葉が通じない相手と通じ合えたときの嬉しさ。
異なる文化に直に触れる楽しさ。
民族同一性の高い日本では普段あまり得ることのない、密度の濃い「海外」の時間。
私がフィリピンで魅せられた時間もまさしくそれだった。

さらに意外だったのは、父が想像以上に英語を話したことだ。
お父さんrelationshipとか言えるんだね…!
私なんかフィリピンに行くまでその単語知らなかったのに(←)
なんなら私が言った「car accident」を「交通事故ならtraffic accidentだろ」って直されたりもした。
※後で調べたら一応自動車事故の場合は「car accident」でもOKらしいです
oppaも「お父さん英語結構知ってるんだね」と驚いていたけど、実の娘の私が一番驚いた。
もしかしてフィリピン留学行ったら私より話せるようになるんじゃ…

 
ちなみにここまで文面で一切触れていない母ですが、キングオブマイペースな性格で、ある意味誰とでもすぐコミュニケーションが取れる最強の人種なので、今回も全く心配しなかったし、実際ずっとマイペースに楽しそうでした。
うちの母は本当にどこででも生き抜けると思う。

 

途中またサービスエリアに寄ってホドガジャを食べながら、高速道路を走ること数時間、一昨日降り立ったばかりの仁川国際空港に到着した。
空港のレストランでプルコギを食べ、父は最後まで韓国料理を満喫。
颯爽と出国ゲートをくぐって日本へ帰っていった。
お父さん、仕事の都合つけて一緒に来てくれて本当にありがとう!
目的は両家顔合わせだったけど、家族旅行の思い出にもなって良かった。
そんな父は無事福岡空港に到着後、私と母にLINEで
「飛行機で隣のイギリス人夫婦とずっと英語で話した。後ろの日本人に『英語ペラペラですね』って言われた。どうだすごいだろう」
と送ってきた。
どうやら調子に乗らせてしまったようだ。

 
 
さて、ここからは母、oppa、私の3人旅。
今日のメインイベント、oppaの弟のJ君とその奥様、そして2人のお子さんに会いに行く。

J君とは今回が初対面になるんだけど、なんだかそんな気があまりしなかった。
というのは、既にFacebookやLINEBANDで繋がっていて、テキストのやりとりをたくさんしていたからだ。

oppaと付き合い始めた当時、oppaとJ君の仲の良さにとても驚いた。
とにかく連絡のやりとりが頻繁なのだ。
私も自分の姉とは普通に仲良しだけど、用事がないとなかなか連絡しない。
日本と韓国の文化の違いもあるかもしれない。

何より驚いたのは、J君がまだ会ったこともない私にまでとても良くしてくれることだ。
facebookの投稿にもよくコメントをくれるし、なんとこのブログに至っては、自動翻訳を使って全記事読んでくれたらしい。
嵐のオタ記事とか、楽団活動の記事とかまで全部。なんてこったい。

 
そんな経緯もあり、私にとって今回J君に会うことは、oppaの弟さんに会うということと同時に、ブログを通して知り合った友達に会うような感覚だった。
一年以上も前からずっと見守ってくれていた大切な友達。
やっと会えるのがとても楽しみだった。

 

車は高速を降りてソウル市内へ入った。
韓国に来たのは今回で人生3回目だけど、実はソウルに来たのはこれが初めて。
車窓の景色が一変して、まさに大都会の街並みになった。
ちょうど帰宅ラッシュの時間帯で道路は大渋滞。
J君一家が暮らすアパートに着く頃にはすっかり暗くなってしまった。

 
アパートの部屋に着くと、J君と奥様が玄関で出迎えてくれた。
まずはJ君。
1年越し! やっと会えた!
「おお! J君だ! 生だ!」と、なんだか芸能人に会ったような反応をしてしまった。
そして奥様。
なんっっって素敵な奥様!
出会った瞬間からもう溢れんばかりの笑顔で、「よく来たねー!」「会えて嬉しい!」と、全身で歓迎してくれた。
そして玄関の向こう側の部屋に、5歳の長男くんと、まだ赤ん坊の妹ちゃん。
写真や動画で何度も見せてもらっていたJ君ご家族が勢ぞろいで、今まさに現実に目の前に。
感動した。

 


J君と奥様は、それこそoppaのご両親がご実家で出迎えてくれたときのように、お茶や果物を出してくれて、あれやこれやと気遣ってくれて、とてもあたたかくもてなしてくれた。
お互いに用意していたお土産を交換して、「これは日本の○○です」「これは韓国の○○です」と説明しあうのが楽しかった。
長男くんは母が持参したディズニーの電車のおもちゃをとても気に入ってくれて、ずっとそれで遊んでくれた。
一方母は、奥様が出してくれた朝鮮人参のドリンクとナツメのチップスにいたく感激していた。

朝鮮人参のドリンクは、ちゃんと朝鮮人参の風味はあるのに適度に甘い味で、とても飲みやすいものだった。
朝鮮人参といえばすごく苦いイメージだった母と私は、「こんなに飲みやすいものもあるんだ」と驚いた。
買って日本に持ち帰りたがった母を後日oppaがお店に連れていってくれて、店員さんの説明を受けたところ、どうやら朝鮮人参の中でも赤い「紅参」と呼ばれるもので、幼児向けに甘くつくられた商品だったらしい。
幼児の頃から朝鮮人参のドリンクを飲むなんて、韓国の人たちの健康意識の高さたるや。
大人向けはおそらく真っ当に苦く、お値段も結構はるので、母は幼児用をお土産に買っていった。
ちなみに↓こちらの商品です。

送料無料!!『韓国直輸入!』正官庄 高麗紅蔘ホンイ将軍1段階(3-4才幼児用)15ml×30包(450ml)

 
そしてナツメのチップは↓こんな感じ。

アラルリ なつめチップス 40g

日本では専門店とかじゃない限り見かけない気がするけど、韓国ではとてもポピュラーな健康食なのだそうだ。
韓国の事前予習が私より綿密だった母は「韓国に来たら何が何でもナツメをゲットする!」と心に決めていたようで、J君のご自宅で思いがけず出会えてしまったことに感動したというわけだ。
私も食べさせてもらったけど、パリパリした食感で普通に美味しい。
苦味もクセも一切なくて、これで健康に良いなら毎日でも食べれるなと思った。
値段も手ごろなのでお土産にも良さげ。

 
J君ご夫妻はあまりに喜ぶ母を見て、その場でナツメチップスをお土産用にもプレゼントしてくれた。
さらに帰国から数日後、二人はなんと、追加でなつめチップスと紅参ドリンクを母の家まで送ってくれた。
その場でももらいすぎるほどもらってしまったのに、さらに送ってまでくれるなんて。。

 
ご自宅で団欒した後は、J君夫妻が予約してくれていたレストランへ行って夕食を食べた。
外観がとても変わったレストランで、日本の名古屋城のようだった。
おそらくかつて日本食レストランだったんだろうとoppaが言っていた。

 

いただいたのは韓国の鴨料理。
まさに韓国料理という感じでテーブルいっぱいにおかずが並ぶ。
そしてメインで出てきたのが

 

こちらの丸焼き。
中にはもち米や野菜が入っていて、ホロホロの外側の肉を崩して中と混ぜながら取り分けていただく。
柔らかくてとても美味しかったです!
健康にもよさそう。
韓国ではポピュラーな料理なのかな?

 
食事中もずっと和気あいあいとして楽しかった。
J君とも奥様とも言葉は通じないけど、二人とも精いっぱいの英語と身振り手振りでコミュニケーションを取ってくれた。
ちょっと面白かったのは、oppaの雰囲気が、私が知っているいつものoppaとは少し違ったことだ。
弟夫婦の前ではどこかお兄ちゃんらしく、威厳を持って振る舞っているように見えた。
そういえばフィリピンでG君と一緒にいたときのoppaもそんな感じだったかもしれない。
J君と奥様のoppaに対する振る舞いも「お兄さん→目上の人」という感じがした。
あくまで日本の兄弟の雰囲気と比べれば、の話だけど。
そして堅苦しいというわけでもなく、言うなればお兄ちゃんっ子の弟が「ねぇねぇお兄ちゃん」って懐っこく寄ってきて、それに「なんだ弟よ」ってちょっとかっこつけて答えている感じ。(←どんな感じだ)
見ていてとても微笑ましくて、もし韓国における一般的な兄弟の雰囲気がこんな感じだとしたら、とても素敵だなぁと思った。
ただ、韓国の文化としてそうなのか、oppaとJ君だからそうなのかはまだわからない。

 
そんなoppaとJ君を微笑ましく眺めながら、実は私が一番衝撃を受けたのがJ君の奥様の人柄だった。
ところで私はこの世に存在する女性は誰しも表と裏の顔を持っていると思っている。
特に初対面の同性に対しては、どんなに笑顔で歓迎しても、心の中で、その人がどんな人か、自分のことをどう見るかを気にせずにはいられないものだと思う。
私自身がまさにそうである。

でもJ君の奥様は、その「裏」を一切持たない人だった。
人との間に少しも壁をつくらず、初対面の相手でも心から受け入れることができる人。
太陽のように明るくて、下心なく優しくて、誰からも好かれてしまう人。
出会った瞬間にそれがわかった。
「こんな人が本当にいるんだ!」と驚いてしまったほどだ。

奥様は二人の子供たちのお世話でとても忙しいのに、ずっと母と私を気遣ってくれた。
大変そうな顔なんて一瞬たりともしなくて、ずっと満面の笑顔だった。
食事を終えて外に出たら、おもむろに私の母の手をとって、「手が冷たい!寒いでしょう」と言ってさすってくれた。
もう母も私もびっくりですよ…! こんなに素敵な人に、私は今まで会ったことがない。
食事中、「子どもを抱いていたらご飯が食べられないでしょう」と言って、母が奥様の代わりに長女ちゃんを少しの時間抱いてあげたんだけど、奥様はそのことをずっと感謝してくれて、「お母さんありがとう~」とずっと言っていた。

改めて悟った。
ああ、このご両親、この弟さんご夫婦にして、このoppaなんだなぁと。
フィリピンでいつも人の世話を焼いて、いつも誰かを助けていたoppaのその人柄に、改めて納得した。
そして今更ながら「やばい」と思った。
私はこの人たちの「家族」に値する人間だろうか…

 
 
レストランを出た後、oppaの車はJ君のアパートの駐車場に置かせてもらって、タクシーでホテルへ移動した。

 



インターコンチネンタルホテル ソウル COEX

この夜はちょっと凹んだ。
まずは韓国語を絶対勉強しようと誓った。






2017-12-25 | Posted in Blog, 韓国No Comments » 
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